この度、社内外により一層自信を持ってアピールできるような、脱炭素化に向けた取組みの実施を目的に、脱炭素化に向けた計画策定支援を行いました。
株式会社村井工業について
株式会社村井工業は、1968年創業の富山市にある「精密板金加工メーカー」です。
作る製品は、「半導体製造装置」の機械部品や、「路線バス」の内装品に使われています。
村井工業では環境分野への取組みとして、SDGs宣言やISO14001の取得を行っています。
ーSDGs宣言
「循環型社会を意識してモノ作りに取り組む」という経営理念のもと、SDGsの目標達成に向けて、2023年に「富山県SDGs宣言」を行っています。
詳しくはこちらから
ーISO14001の取得
2007年12月に、環境マネジメントを実施するための国際的な規格であるISO14001を取得しています。
脱炭素化に向けた計画策定支援事業について
本事業は、富山市内の中小企業の脱炭素化を推進するため、カードゲームを活用した社内研修や、省エネルギー診断等を実施し、脱炭素化に向けた計画の策定を支援するものです。
対象 | 2024年7月30日・31日開催の「中小企業向けカードゲーム「2050カーボンニュートラル」体験型セミナー」(富山市主催)を受講し、チームとやましに参加している市内の中小企業 |
実施期間 | 2024年9月~2025年3月 |
支援内容 | 社内カードゲーム体験会、社内省エネセミナー、省エネルギー診断、脱炭素経営計画の策定 等 |
事業主体 | 富山市環境政策課 |
委託 | 一般社団法人富山ふるさと省エネ協会 |
こんな企業が参加しています
☑サプライチェーンを通して、脱炭素化に向けた取組みの必要性を感じている企業等
☑脱炭素経営に興味があり、そのための目標や計画作りを行いたい企業等
☑脱炭素化に対する社員の意識を高めていきたい企業等
「中小企業向けカードゲーム「2050カーボンニュートラル」体験型セミナー」(富山市主催)の記事はこちら
株式会社村井工業の取組み事例
【課題(本事業に申し込んだ理由)】 |
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・取引先からSBT認証の案内をされる等、今後、脱炭素化に対する取り組みが求められる時代が来ると感じている ・社内外に自信を持ってアピールできるような、脱炭素化に向けた取組みを行いたい ・社員を巻き込んで、一緒に課題に取り組み、最終的には自走できるような体制を作りたい |
【目標】 |
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・省エネルギー診断を実施し、使用エネルギーの見える化を行い、ムダなエネルギーがどこで発生しているのかを知る ・脱炭素経営計画を策定・実践し、エネルギー使用量を削減する ・セミナーや脱炭素経営計画の策定を通して、社員の脱炭素化に対する意識を向上させる |
【取組み内容】 |
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・省エネルギー診断の実施 ・社内省エネセミナーの開催 ・脱炭素経営計画の策定 ・脱炭素経営計画に基づく実践 |
【結果】 |
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・参加者の脱炭素化に対する取り組みの関心度で高い評価を得た(とても高まった:50%、高まった:50%) ・脱炭素経営計画をもとに実践し、事業所全体の約5%のエネルギーを削減し(CO2削減量:9.5t-CO2/年)、社内外にアピールする足掛かりを築いた ・セミナーや省エネ委員会活動を通して、脱炭素化への取組み方法を学び、自走していくきっかけとなった |
【今後の展望】 |
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・継続的な取組みによって、2030年までにCO2排出量を2024年比で21%削減する ・脱炭素化への取組みを起点としたビジネスチャンスを創出する ・省エネルギー診断書を活用し、補助金を活用した設備の更新を実施する ・工場内レイアウトの最適化によって、「省エネの追究」と「生産性の向上」を目指す |
取組みの様子
【対象・実施場所】
受講者:12名(省エネ委員会メンバー)
実施回数:6回
実施場所:村井工業事務所
省エネルギー診断の内容をもとに、「エネルギーの視点から見た企業の未来」「デマンド管理とは?」といった省エネセミナーを実施しました。
その後、省エネ委員会メンバーと話し合いながら脱炭素経営計画を策定し、
・梱包室の遮熱
・エアー漏れの低減
・灯油使用量の削減 等
全12項目を盛り込み、2030年までにCO2排出量を2024年比で21%削減することを目標としました。

脱炭素経営計画をもとに、実践と報告会を繰り返しながら、課題に取り組みました。
実際に実施した取組みについて、その一部をご紹介します。

★リフレクティックス(遮熱材)の導入
リフレクティックスという遮熱材を、梱包室の西日の当たる部分に施工しました。梱包室は西日が当たり、夏場の室内壁温度が40℃を超えていました。熱反射率99%の遮熱材を対策として取り入れ、冷暖房時のエネルギー削減効果を検証しています。
★エア漏れ調査の実施による、エアー漏れの低減
工場内のエア漏れ調査を、エアリークビュアーを使用して検出しました。金額換算にして年間で、約40万円/年ものエアーが漏れていることが判明。すぐにホース等の取り換え作業を実施し、73%のエア漏れを防ぎました。
★エアガン流量調整器の導入による、エアー消費の削減
エアガンの空気圧を調整できる流量調整器を導入。エアーの消費量を削減しました。
★ヒーターベストの普及による、灯油使用量の削減
冬期の灯油の使用量が多いことから(主にストーブで使用)、ヒーターベストを普及し、灯油量の削減を図りました。
★空調室外機フィンの洗浄
室外機の汚れを落とすことで、空調機の効率を保ちました。
★昼休みの一斉休憩による、稼働設備電源オフの実現
休憩室を新設したことで、社員が一斉に休憩を取れるようになり、その間の、工場および事務所内設備の電源オフが実現しました。

【省エネ委員会メンバーの声】 |
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“脱炭素化への取組みは、今後自分たちが仕事をしていく上で当たり前に必要になっていくことだと分かった” “ストーブを、朝から帰るまでつけたままにしていたが、少し暖かくなった時点で消すようになった” “エア漏れ調査によって、思ってもいなかったところから漏れていることが分かりびっくりした” “エア漏れに対して、これまでは、見て見ぬふりをしてきたが、金額換算での損失を知ったことで、すぐに直そうというアクションに繋がった” |
“遮熱について、梱包室だけでなく、屋根と躯体にも施工することで、作業環境を良くしたい” “脱炭素化に向けた取組みにプラスして、工場内レイアウトの最適化によって、生産性の向上にも取り組んでいきたい” |

【取締役 統括管理部長:村井勇基さんの想い】
ー支援事業を終えた感想ー
脱炭素化を進めていく上で、まずは現状把握が必要だと思い、省エネルギー診断を実施してもらいました。すると、お金をかけて実現できる省エネと、お金をかけなくてもできる省エネがあるということを知ることができました。何にでもただお金をかければよいということではなく、自社努力で取り組めることもあると気づかせてもらえたのが良かったです。また、省エネ項目の実施による削減効果を、数値で出してもらえたことで、社員のやる気に繋がったことも良かったと感じています。
約半年間で、たくさんのことに取り組んできましたが、来年度以降も、ふるさと省エネ協会様の力を借りつつ、自分たちでできることは積極的に取り組み、自走できるように努めたいと思います。
ー社員の方々に向けてー
仕事をしていると、これはなぜやるのだろうかと疑問に感じたり、これはムダじゃないかと感じたりすることがきっとあるはずです。ささいなことでも、感じたことは積極的に挙げてもらい、会社としても、そういった声を逃さず共有し、社員全員で課題に取り組んでいけると嬉しいです。
【まとめ】
今回は、「自信を持ってアピールできるような、脱炭素化に向けた取組みを行いたい」という想いが支援事業を始めるきっかけとなりました。
脱炭素経営計画の策定にとどまらず、積極的に計画の実践に取組み、PDCAを回しながら挑戦される皆さんの姿が印象的でした。
村井工業では、省エネと生産性の向上を両立させようとする動きが始まっています。来年度も脱炭素化に向けた取組みを進めていきます。